ムハマドと俺

kinoco_chang2004-06-26

(Writer:Gizaju)
先日、職場(お店です)にいたら東南アジア系の外国人が入ってきた。(仮にムハマドとしておきます)
ムハマドはいきなり俺にCDケースほどのカードを渡し、
「ヨンデクダサーイ」と言った。
なになに・・・


「私ハ留学生デス。私ハ美術ノ勉強シニキタ。私貧乏デス。私ノ絵ヲ買ッテ下サイ。」


読み終わる間もなくムハマドは鞄からどんどん絵を取り出し、カウンターの上に置く。
なんかむかつく!(「貧乏です」とか読まされたことが)


ムハマド「絵ヲカッテクダサーイ」
俺「いや、いいです。いらない。」
ムハマド「一枚2000円ネー」
俺「いや、お金無いからいいです。」
ムハマド「2枚デ3000円ニシトクヨ」
俺「興味もないし。」
ムハマド「・・・・3枚デ3000円ナラドデスカ?」
俺「(えらい下がったな…)いや、値段とかじゃなくいらないんです。」



ムハマドは黙って悲しそうに絵を鞄にしまい、出て行った。
クソッ、なんだこの罪悪感。俺は悪いことをしたのか?ズルいよ、言葉の壁を利用して直球な交渉するし、なんかいかにも同情を誘うようなちょっと破れたズボンなんか履いてるし(失礼)
すまん、ムハマド。俺もあんまり金ないんだ。



そんな罪悪感はよそに、ムハマドは次の日も来た。
さすがに俺は腹が立って、カードは読まなかった。