駄文でスマン

kinoco_chang2004-06-03

電車男のログを一通り読み終えてふと頭に何かに似ているなぁ、という感覚が浮かんだ。記憶はすぐに辿ることが出来た。


『Bバージン』(著:山田玲司)だ。



 共通している点は、モテないオタクの主人公が惚れた女の為に、一生懸命変身し、気持ちをぶつけるという点。電車男に関しては厳密に言うと初めから惚れていたというわけではないが。流れは大体同じようなもんである。
Bバージンは自分にとってのバイブルだった。なぜなら自分も昔はがっつりとオタクで、女のためにというやましい目的のために、頑張った。(ちなみに今もそれはそれでオタクじゃない?という突っ込みは一切受け入れません)それはもう頑張った。月に多くのファッション雑誌を読みあさり、話題を作るために多くの情報を集めたり、合コンやクラブに行ったりもした。まあそういった努力自体はちっとも苦にならなかったのだけれども。基本的に勉強好きだし、何より自分がよくなっていくことが楽しくて気持ちよかった。しかしそれは表面上だけの変化でしかなかった。見かけなんて最低限のレベルをキープしていればあとはどうでもいいことだったのだ。この辺はBバージンとかなり被ってきます。それ故に主人公「秋」と自分を重ね合わせることは非常に多かったという。
 自分の話はこのぐらいにしときましょう。今更恥ずかしくなった。電車男の話を見て、「付き合う前のトキメキを思い出した!」という感想を持つのもいいでしょう。それは確かにある。しかしこんな自分だから感じたのは、電車男が初めて踏み込む女性という世界の中で見え隠れする『男と女の駆け引き』というものの面白さが垣間見えていることが自分を一番刺激したんですよ。女という生き物は不思議なもので、全てがそうかというとそうではないけれど、言っていることと思っていることが全然違う。今日言っていることは昨日言ってたこととも全然違う。それにわからず四苦八苦した。逆に手玉に取れたときの楽しさ(イヤミな言い方だな)なんかも自分の成長が確認できてよかった。こういう事も考えずに付き合ってる連中なんか子供だなと、自分が大人になったと勘違いすることもあった。恋のから騒ぎなんか見てるとてきめんにわかりますな、女性の表と裏が。
しかしこの人間同士のせめぎ合いは麻薬みたいなもんでして。一度覚えると、その瞬間はすごいアドレナリンやらなんやらかんやらが分泌されているのがわかります。関係ないが自分はのちにファッションにハマりすぎてアパレル業界に入り、数字に厳しい店で(本当の意味での)接客という駆け引きに快感を覚えることになる。今考えるとホントに麻薬みたいなものだったなぁ、と思う。
話がそれましたな。つまり人間同士のやりとりが一番面白いのだ。ゲームやアニメにハマっているオタク諸君、確実にそんなものよりも面白いよ恋の駆け引きは!まずそのために自分を磨き、相手とコミュニケーションを取り、人を好きになって、なおかつ自分を好きになってもらう努力をする。苦しいけど楽しいことです。
「生きてる」ってこういう事なんだったよな、って改めて感じてしまった。実に素朴に。
なんか明日も頑張れそう。